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2024.1.4

第32軍司令部壕周辺フィールドワーク(令和5年11月23日(木),25日(土),26日(日)実施)第32軍司令部壕周辺フィールドワーク

 沖縄戦の軍事的中枢施設であった第32軍司令部壕の存在等について、県民の皆様に知っていただき、参加の皆様から第1・第5坑口の保存・公開に向けた意見を聴取することを目的として、平和ガイドによるフィールドワークを実施しました。

<資料>第32軍司令部壕周辺フィールドワーク概要.pdf

【①事前説明会/スタート】

 首里城公園内の『首里杜館ガイダンスホール』で、首里地域住民等の参加者に対して、フィールドワーク実施の目的や、第32軍司令部壕の概要、コースなどについて説明を行いました。

当日のスケジュールを説明
第5坑道の映像とナレーションで壕の概要を学ぶ参加者
平和ガイドによるコースの説明

【②第1坑口周辺/掩蔽壕(えんぺいごう)】

 平和ガイド説明「写真の左奥あたりに、第1坑口があったとされており、今は土砂に埋もれています。」

 平和ガイド説明「写真の左奥に見えるコンクリートの構造物は掩蔽壕(えんぺいごう)。物資を保管したり、砲爆撃から身を守るシェルターとして使っていました。銃弾や砲弾が当たった跡が残っています。」

【③通信所跡】

 第32軍合同無線通信所跡(その1)

 平和ガイド説明「電信第36連隊という通信部隊が使っていた施設です。砲爆撃で崩れ落ちています。この場所では庶務班が伝達事項の暗号化や解読などを行い、無線室と通路で繋がっていました。」

 第32軍合同無線通信所跡(その2)

 平和ガイド説明「電信36連隊が使っていた無線室です。ここも銃弾や砲弾の当たった跡が残っています。壁にあいている小さな穴は当時、無線通信を行うためのアンテナ線を通していたものです。」

【④西のアザナ】

 西のアザナ(その1)

 平和ガイド説明「西のアザナの下のあたりには第32軍司令部壕の坑道が通っていました。激しい砲撃にも耐えられる琉球石灰岩の固い岩盤であることや、見晴らしの良さなどから首里に司令部壕が掘られました。

 慶良間諸島、中部西海岸から東海岸、そして南部まで広く見渡すことができます。この第32軍司令部壕内で牛島満司令官は5月22日、南部へ撤退することを決めました。」

 西のアザナ(その2)

 平和ガイド説明「4月1日、米軍は沖縄本島西海岸に上陸し、司令部のある首里に向けて進んできました。」

 西のアザナ(その3)

 平和ガイド説明「米軍は海上に浮かぶ艦船や、上陸した神山島から、司令部のある首里へ激しい砲爆撃が行われました。」

【⑤第5砲兵司令部壕通気坑跡】

 第5砲兵司令部壕通気坑跡(その1)

 平和ガイド説明「ここの地下約30mに第5砲兵司令部壕がありました。このコンクリートの構造物は当時、壕内に空気を取り入れるために垂直に掘られた通気坑の跡です。」

 第5砲兵司令部壕通気坑跡(その2)

 平和ガイド説明「第32軍司令部壕とは繋がっていない、独立した壕です。」

【⑥第5坑道入口】

 第5坑道入口(その1)

 平和ガイド説明「急な坂を下った先に第32軍司令部壕の第5坑道入口があります。現存する唯一の坑口です。」

 第5坑道入口(その2)

 平和ガイド説明「ここは琉球石灰岩と粘土層のクチャの境目にあたり、坑道内は今も地下水が流れています。5月27日、牛島司令官らはこの第5坑道入口から出て、南部の摩文仁へ撤退しました。」

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